2025年5月9日
株式会社Hakuhodo DY ONE
ニュースリリース
Hakuhodo DY ONEの広告配信サービス「WISE Ads」にDoubleVerifyのソリューションを標準搭載
〜広告の品質・透明性・効果を測定・保証するためのブランドセーフティ・ブランドスータビリティ(適合性)を考慮した配信を実現〜
株式会社Hakuhodo DY ONE(所在地:東京都港区、代表取締役会長:田中雄三 代表取締役社長:小坂洋人、以下 Hakuhodo DY ONE)は、デジタル広告の測定・分析プラットフォームを提供するDoubleVerify Inc. (本社:ニューヨーク、CEO:Mark Zagorski、日本法人代表:武田 隆、以下 DoubleVerify)と協業し、当社の広告配信サービス「WISE Ads」にDoubleVerifyのデジタルメディア測定・分析ソリューションを標準搭載いたします。さらに、高度なブランド適合性を考慮した新ソリューション「WISE Ads Brand Suitability(読み:ワイズアズ・ブランドスータビリティ)」の提供を開始します。
博報堂DYグループは、テクノロジーの力によって広告効果を最大化させるAaaS*1のノウハウと、DoubleVerifyの先進的な技術を組み合わせることで、デジタル広告におけるブランドセーフティを担保した最適な配信実現に向けた取り組み・開発を推進しています。また、この連携を通して、2024年9月には、優良広告面への効率的な広告配信を実現するソリューション「AaaS with DV」*2を発表しています。本取り組みもその一環として、広告取引の品質と透明性のさらなる向上を目指すものになります。

背景
昨今のデジタル広告市場、とりわけ運用型広告*3においては、MFAサイト*4の乱立や中間業者の増加による広告在庫の低品質化、クッキーレス化によるアドレッサビリティ*5の低下など、複数の課題が顕在化しています。特に、広告配信先の不透明性や意図しない媒体への広告配信、それらがもたらすブランド毀損リスクについて、総務省も警鐘を鳴らしています。*6
DoubleVerifyは、アドフラウド、ブランドセーフティ、ブランドスータビリティ(ブランド適合性)、ビューアビリティなど、デジタルメディア品質の測定から広告運用、そしてAIテクノロジーを駆使したパフォーマンスソリューションまで、ブランド毀損リスクを最小限に抑え、広告主にとってより良いビジネス成果をもたらすソリューションの開発に取り組んでいます。
こうした背景から、Hakuhodo DY ONEは当社が有する媒体社との強固なネットワークとDoubleVerifyの先進技術を組み合わせ、サプライチェーン全体の品質と透明性を向上させるため、「WISE Ads」において新たなサービスの提供に至りました。
サービスの概要
①ブランドセーフティ機能の標準搭載
「WISE Ads」にDoubleVerifyのデジタルメディア測定・分析ソリューションを標準搭載します。「WISE Ads」を利用するすべての広告主は、より安全で透明性の高い広告配信が可能になります。
主な機能は以下のとおりです。
- ブランドセーフティの徹底
DoubleVerifyの「Brand Safety・IVT*7/Fraud除外機能」を活用し、不適切なコンテンツや環境を排除。ブランドリスクを回避した安全な広告配信を実現します。 - 広告掲載面品質の可視化
DoubleVerifyの「モニタリング機能」を活用し、広告掲載先ドメインはもちろん、広告掲載面の品質や各種スコアを確認できるレポートを提供することで透明性を担保。広告主は配信状況を把握し、次のキャンペーンの改善に役立てることが可能です。
②ブランドスータビリティ機能もプラスした「WISE Ads Brand Suitability」の提供

ブランドセーフティに加え、広告主のメッセージ・イメージを高められるように、より適切な広告配信面に掲載するブランド適合性を重視した広告主向けの新ソリューション「WISE Ads Brand Suitability」を提供します。DoubleVerifyのプレミアムなターゲティング機能ABS(Authentic Brand Suitability)*8を実装し、Hakuhodo DY ONEの専門チームによる知見とAIを活用した、効率的かつきめ細やかなプランニングにより、ブランド適合性に基づいた広告配信を実現し、広告主のKPI達成を支援します。
また今後、DoubleVerifyの最新機能への対応や、サプライチャネル・フォーマット・広告掲載面の拡充など、さらなるアップデートを予定しています。
主な特長は以下のとおりです。
- ブランド適合性ターゲティング
DoubleVerifyのABSを搭載し、高度なブランド適合性を考慮したターゲティング機能を拡充。広告掲載面の文脈を分析することで、ブランドイメージに合致した適切なコンテンツへの広告配信を実現します。クッキーレス環境にも対応した高精度のコンテキスト・ビューアビリティターゲティングも可能です。
- 専門チームによる広告配信プランニング
Hakuhodo DY ONEの専門チームが、広告主の業種ごとに適した広告配信パッケージやフォーマットなどをプランニングし、最適な広告配信戦略を構築します。Hakuhodo DY ONEが保有するメディアへの深い知見にAIの活用を掛け合わせ、より効率的かつ本質的なKPIの達成に向けてキャンペーンを伴走します。
今後の展開
Hakuhodo DY ONEは今後、DoubleVerifyとの協業をさらに深め、当社が管轄するサプライチェーン全体に展開していく予定です。これらの取り組みにより、低品質な広告在庫の排除や、適切な広告掲載面への広告配信をサポートし、広告主のKPI達成を強力に支援します。
また、広告市場全体の健全化を図り、広告主が安心して持続的な企業価値向上を目指せる環境を提供することで、デジタル広告市場の健全な発展に貢献してまいります。
<DoubleVerify Japan株式会社 代表取締役 日本法人代表 武田 隆 様コメント>
この度の株式会社Hakuhodo DY ONEの広告配信サービス「WISE Ads」との連携により、広告主の皆さまに対する支援をより一層強化できることを大変嬉しく思います。昨今の、MFAや生成AIなどによる広告配信面のブランド毀損リスクに対して、広告主はより透明性をもったメディア品質に対する対策が強く求められています。本連携により、デジタル広告環境の透明性・安全性を一層高め、より良い広告体験の実現につながると確信しております。
<DoubleVerifyについて>
DoubleVerify (NYSE: DV) は、AIを活用してグローバルブランドに優れたデジタル広告の成果をもたらすメディア・エフェクティブネス・プラットフォームとして業界を牽引しています。より効果的で透明性の高い広告取引を実現することで、デジタル広告を取り巻くエコシステムの強靭化に注力することで、デジタルメディアの買い手と売り手の間の公正な価値交換に貢献しています。
*1 AaaS:広告業界で長らく続いてきた「広告枠の取引」によるビジネス(いわゆる「予約型」)から「広告効果の最大化」によるビジネス(いわゆる「運用型」)への転換を見据えた、博報堂が提唱する広告メディアビジネスのデジタルトランスフォーメーションを果たす次世代型モデル<AaaS®は博報堂の登録商標です。>
*2「AaaS with DV」ニュースリリース:
https://www.hakuhodo.co.jp/mp-info/newsrelease/service/20240925_35661.html
*3 運用型広告:デジタル広告のうち、入札により広告配信の価格を決定するもの。広告主にとって利便性が高い一方、広告が流通する経路が複雑かつ掲載先メディアが無数に存在するため、どこに広告が配信されているか把握しにくいと指摘されている。
*4 MFA(Made-for-Advertising)サイト: デジタル広告収益を得ることだけを目的として作られたウェブサイト。低品質なコンテンツや広告比率の高さなどが課題となっている。
*5 アドレッサビリティ:デジタル広告が、個人のデバイスやブラウザを識別し、到達可能であること。フリークエンシーコントロールやトラッキング、オーディエンス分析、ターゲティング、パーソナライズを実現するに上で必要不可欠な要素。
*6 出典:総務省、2025年3月24日、「デジタル広告の適正かつ効果的な配信に向けた広告主等向けガイダンス(案)」、
https://www.soumu.go.jp/main_content/000998663.pdf
*7 IVT (Invalid Traffic):ボットや不正なソフトウェアなど、人間以外の行動による無効なトラフィックを指す。広告効果を阻害する要因となっている。
*8 Authentic Brand Suitability:DoubleVerifyが提供するブランドセーフティ&スタービリティ(適合性)ソリューション。各ブランド広告主のユニークなニーズを満たすために、ブランドセーフティ、ブランドスータビリティ(適合性)、フラウドの設定をページレベルまでカスタマイズすることで、スケール(規模)を損なうことなく最大限の保護が可能です。
会社概要
Hakuhodo DY ONEは、インターネット広告黎明期より培ったデジタル広告の知見とノウハウを活かし、統合的なデジタルマーケティングサービスを提供しています。マーケティング戦略立案力、クリエイティビティ、高度な運用力と技術開発力、媒体社・プラットフォーマーとの強固な関係性を強みとし、国内外のクライアント企業に対して、デジタル起点でのマーケティング戦略やテクノロジー活用を包括的に支援します。博報堂DYグループの「デジタルコア」として、グループ内のナレッジやリソースを集約し、高い専門性と提案力を併せ持つ企業として業界随一のデジタルマーケティング事業会社となることを目指します。
クライアント企業にとって唯一の「ONE」の存在となるため常に挑戦・前進し、事業成長を支援するビジネスパートナーとして伴走することで、クライアント企業の持続的な成長と、企業価値向上に貢献してまいります。
社名 | 株式会社Hakuhodo DY ONE |
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本社所在地 | 〒107-6316 東京都港区赤坂5丁目3-1 赤坂Bizタワー |
代表者 | 代表取締役会長 田中雄三 代表取締役社長 小坂洋人 |
株主 | 博報堂DYグループ100% |
社員数 | 約3,000名(2024年4月1日時点) |
創立 | 2024年4月1日 |
事業内容 | デジタルマーケティング全般にまつわる企画・コンサルティング・代行事業・投資事業 |
URL | https://www.hakuhodody-one.co.jp |